近藤直司・永田利樹・瀬尾高志「鳥の歌」

アーティスト:近藤直司・永田利樹・瀬尾高志

タイトル:鳥の歌  El cant dels ocells

品番: FDR-1044 発売日:2020年8月1日

価格:2,400円(税抜き) JAN: 4582561392313

ブリッジの通信販売はこちら

メンバー:近藤直司 Kondo Naoji (tenor sax, baritone sax) 永田利樹 Nagata Toshiki (contrabass) 瀬尾高志 Seo Takashi (contrabass)

全5曲収録

1 グノシエンヌ第3番(E・サティ作曲、永田利樹編曲)

2 鳥の歌(カタルーニャ民謡、永田利樹編曲)

3 Blue Nile(近藤直司作曲)

4 樅の木 作品75-5(J・シベリウス作曲、近藤直司編曲)

5 Aldan-Maadyr(瀬尾高志作曲)

total time    56:55

作品紹介:

「哀調を帯びた旋律のなかに垣間見える狂気。ツインベースにサックスという異色トリオ4年ぶりの新作はクラシックの名曲を含むセンチメンタル・フリージャズ。」

このありそうでなかった風変わりな編成のトリオを初めて聴いたのは吉祥寺にあったサウンド・カフェ・ズミで2014年10月に催された「ジャズの十月革命50周年記念イベント」でした。凄まじい演奏はCD制作のために録音していたのですがもっといい演奏ができるとの確信のもと約半年後に仕切り直したライヴ音源がデビューCD「petite fleur」(bummey records CD 001)とLP「desireless」(LP 001)として世に出たのです。その発売記念のため約1年振りに集まった三人のフリージャズはブランクを感じさせないどころか、急成長した瀬尾高志の重く鋭く打ち込まれる楔のようなベースに打ち砕かれまいとユニットの屋台骨といえる永田利樹はさらなる深く分厚い低音で受け止め、二人のやりとりに聴き惚れてソロを取るのを忘れがちだった近藤直司は熱砂混じりの竜巻ブローを容赦無く割り込ませるといった連携、バランス、パワーのどれもがケタ違いの進化を遂げていました。その後も忙しいスケジュールを調整しながら年数回のライヴを続け、その度ごとにレパートリーを増やし、曲の比率が大きくなってきた最近のライヴから待望の第2作が生まれました。4年振りです。クラシック曲も含まれていますが、その奥の底には分厚い屋台骨はもちろん重く鋭い楔や熱風竜巻がちゃんと聴き取れることがうれしいのです。最後に一つお願い。もっと前衛ジャズ奏者のオリジナル曲も積極的に取り上げてさらなる変貌を遂げることを期待します。あっ、それから結成から6年近く経つのにユニットの名前が決まらないのはどうしてですか。呼びにくいから早く決めてください。(文責:bummey records片岡文明)

メンバープロフィール:

近藤直司(tenor sax, baritone sax)

1962年、東京都出身。1980年頃より、のなか悟空(ds)、川下直広(ts)らによる新宿中央公園での路上演奏に参加。1984年、不破大輔(b)、大沼志朗(ds)とトリオを結成し、1986年、「ライブ・アット・タルホ」(タルホ・ファーム)を発表。1985年より、「のなか悟空&人間国宝」のメンバーとして活動。Jolly(チョコレート・シティ、1989)、Dull(トランジスター・レコード、1991)、Dump(タルホ・ファーム、1992)、Over Drive(地底レコード、1997)、のなか悟空&人間国宝@てしゃまんく音楽祭(bummey records、2016)を発表。ロシア、セルゲイ・クリューヒン国際音楽祭(1998)、ドイツ、メルス・ジャズ祭(1999)に出演。 2009年、原田依幸(p)とのデュオで、リトアニア、Vilnius Jazz 2009に出演。2016年、永田利樹(cb)、瀬尾高志(cb)とのトリオで、CD「petite fleur」、LP「desireless」(共にbummey records)を発表。2019年、組原 正(g)、ヒゴヒロシ(b)、本田珠也(ds)との「大変なユニット」で、CD「noise ballads」(Full Design Records)を発表。

永田利樹(contrabass)

1959年9月6日東京生まれ。 立教大学法学部卒業後、コントラバスクラッシック奏法を溝入敬三氏、ジャズ奏法、理論をゲイリー・ピーコック氏らに師事し、ベース奏者、作曲家として活動を始める。1990年代に早坂紗知等とドイツ・メールスJAZZ祭、ニュールンベルグ大聖堂で“Ost West Festival”など、ヨーロッパ各国フェスティバルに参加し好評を博す。1998年林栄一(as,ss)鬼怒無月(g)芳垣安洋(ds)らを率いて自己グループ『NBAGI』を結成し2000年に全曲自身オリジナル曲による初リーダーアルバム「ECDYSIS」(NBAGI RECORD N-003)を発表。 2000年代にはDUB Band『Mau』を主宰。 2009年にブリティッシュダブ界の第一人者Dennis Bovellとの共作CD 『Jazz Dub Dub Jazz』をPower Shovel Audioからリリース。 2014年11月『TReS』2度目のアルゼンチン、ブラジルツアーを行いブエノスアイレス国際ジャズフェスティバルに日本人グループとして初出場を果たす。2016年10月米国シアトルにてEarshot Jazz Festivalに『TReS』として参加。2016 年12月キューバ、ハバナにてFestival International Jazz Plazaに『TReS』として参加。 2019年『TReS』に伊藤志宏(p)大儀見元(per)を加えたユニット『Baila TReS』の1stCDを自己のレーベル“Nbagi Record”17枚目の作品としてリリース。 2019年新宿ピットインにおいて自身の還暦記念3デイズライブを行い、大好評を博す。ウエブサイト http://nagata.xxxxxxxx.jp/

瀬尾高志(contrabass)

1979年札幌生まれ。コントラバスを藤澤光雄氏に師事。2001年、キューバ、アメリカ各地を旅しながらセッション・ライブを重ねる。2006年、横浜ジャズプロムナードコンペティションに『石田幹雄トリオ』で出演し、グランプリと横浜市民賞を受賞。古くから使用されている羊や牛の腸のガット弦を使用して、太くてニュアンス豊かなベースプレイ、またハーモニクス(倍音)を駆使したアルコ奏法は独自の世界を確立している。現在は板橋文夫FIT!など多くのバンドに参加。また酒井俊、カルメンマキ、寺田町、デーモン閣下、七尾旅人らシンガーとの共演、能楽師の一噌幸弘など邦楽器との共演、コントラバス独奏、工藤丈輝、ジャン・ローレン・サスポータス、レオナなどダンサーとの共演も多い。コントラバス集団『漢達の低弦』を主宰。ばんけいジャズフェス、横浜ジャズプロムナード、WOMAD(シンガポール)、RISING SUN ROCK FESTIVAL、PERCPAN(リオデジャネイロ、サルバドール)、ASIAN IMPROVISATION ART EXCHANGE2010(ソウル)、ISB Convention 2013(Rochester.NY)、グリーンルーム、サマーソニックなど国内外のフェスティバルに多数参加。アメリカ、ベルリン、オランダ、ベルギー、ロンドン、台湾、クアラルンプール、パースなど海外公演も多く行っている。

録音日時・会場:2019年1月6日 稲毛「Candy」 2020年1月29日 甲府「桜座」

録音:永田利樹、龍野徳親 マスタリング:藤掛正隆 デザイン:相田英子、片岡文明